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けいれんの病気 (顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頸)

顔面けいれんの症状とは

最初に下まぶたから始まり、次第に上まぶたまでピクピクしてきます。そのうち頬にひろがり、3か月から6か月たつと口がひきつれるようになり、ひどくなるとまぶたが一時的に閉じてきます。 けいれんは緊張するとき、人に会うとき、急に明るいところにでるとき、疲れたとき、寝不足の後におこりやすく、睡眠中にもおこります。自分の意思で止めることはできません。運転中におこると事故につながることもあります。けいれんにともなっての痛みはありませんが、頭が重い、うっとうしい、疲れ易い、頚や肩がこる、仕事をやる根気がなくなるなどの症状があります。けいれんといっしょに耳の中でゴソゴソ、ガサガサ、ゴーなどといった音がするという人もあります。

発症年齢は50歳台がもっとも多く、0歳台60歳台と続きます。けいれんはほとんど片側ですが、約1%の方は両側におこります。女性が男性の2.5倍多く、右側よりも左側に多く見られます。けいれんは子供にはまったくみられないのが大きな特徴です。


顔面けいれんの原因とは

従来,原因不明といわれていましたが、脳外科での顕微鏡的開頭手術によって、脳幹部より出た顔面神経がまわりの血管によって圧迫されて起こることがわかってきました。この圧迫が長い間に神経に変化をおこし、ちょっとした刺激に敏感になってけいれんをおこすのです。


顔面けいれんの治療

過去に薬物療法、電気療法、民間療法(ハリ、灸など)などの治療がおこなわれましたが、いずれも十分な効果は期待できません。


ボツリヌス毒素注射

ボツリヌス毒素を注射することで神経の伝達物質の放出を抑えることで筋肉の収縮をとめる方法です。けいれんしている筋肉の何箇所かに注射をします。効果がでるまでは、およそ1週間程度かかります。ボツリヌス注射後、局所的に顔の麻痺を伴うことがありますが、注射の効果ですので心配することはありません。効果は平均4ヶ月程度です。このため繰り返し注射を行う必要があります。現在、この方法が,安全に行える一般的な顔面けいれんの治療法です。


神経ブロック療法

今までの顔面神経ブロックは施行時に強い痛みを伴う事や施行後の麻痺が強いこともあり、以前ほど行われなくなりました。しかし、ボツリヌス毒素注射で満足できない方や痙攣を全体的に抑えたい方は、顔面神経をパルス高周波で行うと、麻痺も軽度で有効です。


手術療法について

1966年、ジャネッタ(米国の脳外科医)は、けいれんの治療に顕微鏡を応用して、血管の圧迫を取り除く神経血管減圧術を開発し、好結果を報告しました。日本でも最近10年間にこのような手術を行う病院が増えて効果をあげています。けいれんは、血管が顔面神経を圧迫して生じるので、この圧迫を除く手術は根治療法となります手術は全身麻酔で行われるので痛みはありません。乳様突起の後部を数センチの長さに切開、開頭して圧迫を取り除くのです。この手術の合併症が全くないわけではありませんので、よく考えて決断して下さい。

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眼瞼けいれん

眼瞼けいれんは、眼を閉じるのに困難になる原因不明の病気です。症状は両側に起こるものが多く、まぶた(眼瞼痙攣)単独でけいれんするものより、顔面筋のけいれんを合併するものの方が多いです。当科に609例の方が初来院されています。この病気に対する治療には、まぶた(眼輪筋)へのボツリヌス毒素注射がもっとも有効です。

病気の原因は,錐体外路系の異常が言われていますが、原因は不明です。片側の顔面けいれんとは全く別の病気であり、手術は無効です。

眼瞼けいれんの症状は、両側まぶたに同じような痙攣が自分に意思に関係なく生じる病気です。けいれんの周期は顔面けいれんより遅く、動きはチックに似ています。眼瞼けいれんは目がつぶったままになることもあり、道を歩くことも困難となり、日常生活も困難になります。

眼瞼けいれんの初期は、まぶしさや目の違和感で始まります。それで眼科に受診しますが、眼科疾患でないことが判明するまでには長い時間を必要とします。その後神経内科やペインクリニックを紹介され、ようやく診断に至ります。眼瞼けいれんでは、左右に同じような周波数の一定しない痙攣が眼輪筋にみられます。顔面けいれんよりも遅い周期であり、けいれんの強さも不揃いです。この病気は痙性斜頸との類似が指摘されており、片目をつぶる、サングラスをかけるなどにより症状が軽快します。長期に渡り眼瞼がけいれんを続けると、上眼瞼は伸びて長くなり、時に眼瞼炎を伴います。眼瞼が過度に延長すると、けいれんの緩解期でも視野が妨げられ、見ることが困難になります。念のためCT、MRIその他の検査が行われることがあります。

治療法は、ボツリヌス毒素注射法です。ボツリヌス毒素は神経筋接合部の神経末端と結びつき、脱神経を生じる事により筋弛緩をもたらします。眼輪筋にボツリヌス毒素を注射すると、洗顔時目に水が入るほど閉眼が困難になることがあります。注射により2〜3カ月程度効果を見ます。


痙性斜頚

この病気は間欠的または持続的な首の周りの筋肉(胸鎖乳突筋、僧帽筋、その他頚部・傍脊椎筋の筋肉)のけいれんです。痙性斜頸に見られるけいれんには様々なパターンが存在します。

けいれんの症状は自分の意思と関係なくに起こり、意識してけいれんを抑えることはできません。習慣性のチックとは異なり、眼瞼けいれんと同じような病気と考えられています。座ったり、立ったり、歩くなどはけいれんを誘発します。顎や後頭部への軽い接触や頬杖は、しばしば症状を軽くします。女性に2倍多く、平均発症年齢は40歳です。

診断のポイントとして、自分の意志と関係なく頭の回転、傾いたり、斜めになったりする運動がみられれば、診断できます。

治療としては、いろいろな治療が行われてきましたが、現在、痙性斜頸の治療として最も有効とされているのは、ボツリヌス毒素の頚部の筋に対する注射です。しかし痙性斜頸を起こしている筋は複数に及ぶこと、眼輪筋と異なり大きな筋肉であることなどのため、治療は決して簡単ではありません。さらに顔面のけいれんに比べ、大量の薬を注射する必要がありますので合併症の報告もあります。場合によって、薬物療法が併用されます。

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